先日、「デュッセルドルフでスリにあった!実体験による犯行手口・被害直後にやるべきこと・反省点・今後の対策を徹底分析」という記事を更新したところ、思った以上に反響がありました。
やっぱりみんな、海外旅行でのスリの状況って気になりますよね。
そこで、昨年イタリアのヴェネチアで人生初のスリにあい、お気に入りのお財布を盗まれた苦々しい経験も記事にしてみました。
ヴェネチアでのスリ被害の実体験から
- 被害当時の鞄
- 犯行時の状況
- 被害発覚直後にやるべきこと
- 考えられる対応策
をまとめています。
ちなみに、デュッセルドルフでスリにあったときとは、持っていた鞄も状況も全く異なります。
こんな手口もあるんだ!と少しでも参考になれば嬉しいです。
もくじ
イタリアであったスリ被害当時の荷物の状況
まず、スリ被害にあった当時、どんな荷物を持っていてお財布をどこにいれていたのか、お伝えしたいと思います。
観光中はリュックサックを使用していたのですが、ヴェネチアでは少し奮発してミシュランのレストランを予約していたので、着替えるために夕食前に一度ホテルに戻り、こちらの鞄に荷物を入れ替えました。
外側に留め金、そしてチャックもついてます。
内側にもポケットがついている二重タイプです。(分かりづらい場合は写真を拡大してください)
また、内側のポケットはマグネットタイプのボタンと、チャックになっています。
お財布は、外側のポケットにいれていました。
今思うと危機管理が足りてないですが、当時は
”内側のポケットだとお財布がぼこっとしてお腹にあたって気持ち悪い”
という理由で外側のポケットにお財布をいれていました(;・∀・)
盗まれるのと比べたらぼこぼこするくらい我慢しろ!!って感じですね・・・
ちなみに、お財布は長財布でこのショルダーバックにぴたっと入るくらいの幅でした。
ほんとにぴったりで、一回り大きかったらショルダーバックにおさまらないくらいのサイズです。
スリに遭ったときの状況
その悲劇はヴァポレットという水上バスに乗っていたときにおこりました。
レストランでディナーをした後、リアルト橋からの夜景を見るためにヴァポレットで移動していたときです。
夜のヴァポレットは東京の満員電車並みです。
人が密着どころじゃありません(/・ω・)/
例えるなら、初詣の時期に浅草寺の道の真ん中で立ち止まっているイメージ!
その場に立っていたいんだけど、どんどん人の波に押されてもう流されるしかできないみたいな感じです(伝わるかな?)
ヴァポレットに乗っているとき、旦那と話の流れでまだ時間が早いのでリアルト橋で夜景を見たあと、どこかカフェに入ろうということになりました。
そして私はお店を調べようと、鞄から携帯を取り出し、鞄のチャックを閉じました。
携帯はお財布の上に入れており、ここで既にお財布がなかったら携帯が鞄の1番奥まで入っていて異変に気付くはずなので、このときはまだ鞄にお財布が入っていることは確認できています。
そのときです。
中はすでに満員だったので、ヴァポレットの甲板に立っていたのですが、途中で泊まった乗船場で大量の人が乗り込んできました。
心の準備をする暇もなく、人の波がどさっと押し寄せて来ます。
鞄とかお財布とかスリとか考える時間もなく押し寄せる
人・人・人
そして、体に押し付けられるふっっっっとい腕(外人男性の腕は大体太い)
今思えば、このとき盗られたんだと思います。
2駅ほど乗ったあと再び人が一気に降り、体が自由になったので携帯を鞄に戻そうと鞄に手を入たときに気付きました。
お財布がない!!!
当時は人生初の経験なので、顔面蒼白、動悸がして頭の中がぐるぐる。
もう、
夜景が(*‘∀‘)
とか
リアルト橋(*‘∀‘)
どころじゃありません。
夕食前に鞄を替えたときお財布を移すのを忘れ、部屋にお財布があることを願いながらすぐホテルに戻りました。
そしてホテルに戻り、ホテルに置き忘れたわけでもないことを確認。
犯人と思われる彼は、鞄の蓋を上にあげ、チャックを開けてサイズが左右ぴったりと鞄にはまった長財布を私に一切気付かれることなく盗んでいきました。
え・・・どうやって?(;・∀・)
謎です。イタリアは特にスリのプロがいると聞くので、きっとその道のプロだと思います。
”プロ”って聞くとなんか聞こえはいいですが、ただの盗人ですよね。
とりあえずスリ滅亡してください(/・ω・)/
被害発覚直後にやるべきこと
被害にあったことが発覚したら、更なる二次被害にあわないために以下の5つの対策をとりましょう。
- 警察への被害届の提出
- クレジットカード会社への連絡
- パスポートの最発行(盗られた場合)
- スマートフォンの悪用対策(盗られた場合)
- (帰国後)海外旅行保険に保険金請求
この後それぞれについて詳しくみていきます。
近くの警察へ被害届を提出
まず一番最初にやるべきことは、近くの警察へ行き被害届を出すことです。
警察では「盗難証明書」を発行してもらいます。
この盗難証明書は海外旅行保険などに保険金請求する場合に必要となりますので、保管しておいてください。
しかし、ここで問題が・・・
実は、イタリアの警察は24時間じゃありません。
なんで!?Why!?
ですよね!?!?!?
私はヴェネチアでスリに遭った際、駅ナカと駅周辺の警察2つ行きましたがどちらも閉まっていました。(20時頃だったと思います)
営業開始は確か朝の8時とかだったかな?
ネットで調べたら”緊急時は24時間対応”とも書いてあるのですが、英語不可でイタリア語のみだったり、24時間繋がる連絡先は載っていなかったり。。
翌日朝7時前の鉄道でフィレンツェに移動予定だったので、ヴェネチアの警察は諦めてフィレンツェの警察に行きました。
警察はフィレンツェの鉄道の駅ナカにあります。
そこで、氏名、連絡先、住所、盗られた物の詳細、盗られた時の状況説明など細かく書類に記載しました。
また、警察ではパスポートも提示する必要があります。
このように、スリ被害に遭った都市とは別の都市でも警察への被害届の提出は可能です。
移動のためのチケットを事前に予約してしまっていて、警察に行く時間がないという場合は移動先の都市で警察へ行くようにしましょう。
全てのカード会社への連絡
次に行うのがクレジットカード会社への連絡です。
盗られたすべてのカード会社に連絡し、カードを止めてもらい、また再発行手続きをする必要があります。
再発行手続きは帰国後落ち着いてからで問題ないと思いますが、スリに遭った当日中にカード利用停止の手続きだけは必ずすませるようにしましょう。
海外からの問い合わせの場合、海外専用電話番号がある会社が多いので、各カード会社のホームページから確認するようにしてください。
私はエポスカードだったので以下のページから専用電話番号に連絡しました。
海外での紛失・盗難のご連絡のお問い合わせ|クレジットカードはエポスカード
なお、すぐにカード会社に連絡できない状況もあると思いますが、エポスカードであれば紛失・盗難時はお届け日から61日前にさかのぼり、それ以降の不正使用による損害額は全額補償されます。
この全額補償制度はスリや置き引きの多いヨーロッパに行くにあたり、とても嬉しい制度ですよね。
エポスカードは海外旅行保険の面でも優秀なクレジットカードです。後述する海外旅行保険の話をあわせて所有を検討してみてください。
また、すべてのクレジットカードを同じ財布に入れていた場合、その財布を盗られてしまったら支払い手段がないということになりかねません。
クレジットカードは最低2枚所有し、それぞれ別の財布や鞄で持ち歩くようにしましょう。
おすすめのクレジットカードは「ヨーロッパ在住者がおすすめするクレジットカード付帯の海外旅行保険」でまとめています。
パスポートの再発行手続き(盗られた場合)
パスポートを盗られてしまった場合は身分証明ができなくなるのに加えて、帰国することができなくなります。
そのため、パスポートが盗られてしまったことが発覚次第、すぐに日本国総領事館や日本大使館へ連絡してパスポート再発行の手続きを行いましょう。
在ミラノ日本国総領事館では、パスポートの再発行に必要な書類として以下の5点が指定されています。
■紛失一般旅券等届出書(用紙は領事窓口にあります)
■一般旅券発給申請書(用紙は領事窓口にあります)
■警察署発行の盗難・紛失届書(原本を提示)
■写真2枚
■6か月以内発行の戸籍謄(抄)本(コピーや画像でも可)
スリに遭う前提で旅行をするのはなかなか抵抗がありますが、これらの書類が手元にない場合はまず”書類を日本から送ってもらう”という手続きが発生します。
そのため、旅行に行くときは戸籍謄本や申請用の写真はあらかじめ用意しておくようにしましょう。
詳しくは「パスポートを紛失・盗難 – 在ミラノ日本国総領事館」をご確認ください。
日本大使館の管轄地域での被害の場合の手続きは下記日本大使館の該当ページをご確認ください。
在ミラノ日本国総領事館
住所:Via Privata Cesare Mangili 2/4, 20121 Milano, Italia
営業時間:月~金 9:15-12:15、13:30-16:30(領事部窓口受付)
電話番号: (+39) 02-6241141
管轄地域:ロンバルディア州、ピエモンテ州、ヴェネト州、エミリア=ロマーニャ州、リグーリア州、フリウリ=ベネチア・ジュリア州、トレンティーノ=アルト・アディジェ州、ヴァッレ・ダオスタ州
公式サイト:在ミラノ日本国総領事館
在イタリア日本大使館
住所:Via Quintino Sella, 60, 00187 Roma
営業時間:月~金 9:30-12:45、14:15-16:30(領事部窓口)
電話番号:(+39) 06 487 991
管轄地域:トスカーナ州、ウンブリア州、マルケ州、ラツィオ州、アブルッツォ州、モリーゼ州、カンパーニャ州、プーリア州、バジリカータ州、カラブリア州、シチリア州、サルデーニャ州
公式サイト:在イタリア日本国大使館
スマートフォンを盗られた場合
スマートフォンの盗難にあった場合の対応はキャリアによって異なります。
自分のスマートフォンのキャリアの公式ホームページを確認しましょう。
また、事前にできる対策としては”画面にロックをかける”ということが挙げられます。
iPhoneの場合は「iPhoneを探す」アプリを有効にしておきましょう。
「iPhoneを探す」アプリが有効になっていれば、スマホの位置の確認、警告音を鳴らす、端末ロック、カスタムメッセージの表示、データの削除を遠隔で行うことができます。
「iPhoneを探す」アプリが有効でない場合は悪用されるのを防ぐため、Apple IDのパスワードを変更するなどの手続きが必要になります。
(帰国後)海外旅行保険のカバー範囲の確認
こちらは帰国後に行ったことですが、海外保旅行保険に入っている場合、被害額がいくらか戻ってくる場合があります。
海外旅行保険に入っている場合は、自分の加入している保険のカバーする範囲を確認して、保険会社に連絡しましょう。
私は海外赴任の際、夫の会社で3ヶ月だけ海外旅行保険に加入していました。
海外赴任時に入っていた海外保険の期間は3ヶ月だけなのですが、私はエポスカードを持っていたので海外保険の適用がありました。
エポスカードは年会費無料にも関わらず、海外旅行保険は自動付帯のため持っているだけで海外旅行保険が適用されます。
エポスカードに付帯の海外旅行保険の携行品損害補償額は最高20万円です。
自動付帯って何?という方や、海外旅行保険にあまり詳しくないという方は以下の記事を読んでみてください。
スリ被害から学んだこと&対応策
ここからは、今回のスリ被害から学んだこと&考えられる対応策をまとめていきます。
スリ被害から学んだこと
ヴェネチアのスリ被害に遭って特に伝えたいことは、男性と女性が2人でいた場合、スキの有無、用心してるかどうかに関わらず
問答無用で女性が狙われる
ということです。
今回、夫もショルダーバッグを持っていたのですが、夫は鞄には無関心で写真に熱中していました。
ドイツ赴任が決まり、
ヨーロッパに行くならカメラ買った方がいいよね(*‘∀‘)
と、少しいいカメラを買ってはじめての旅行だったので・・・
カメラに熱中する夫の鞄が気掛かりで、
鞄後ろになってるよ。大丈夫?
などと心配していたのが私です。
そしてお財布を盗まれたのも私です。
どういうこと!!(/・ω・)/
もちろん、100%女性が狙われるということはありません。
2人が一緒にいて男性が狙われる場合もありますし、男性でスリ被害に遭ってる方もたくさんいます。
ただ、女性は男性と2人でいる場合、
90%は私が狙われる。
と思ってスリ対策をすることをオススメします。
今後の対応策
ショルダーバッグでスリに遭ったので、安全なのはリュックサックかな?と思いますが、私は先日デュッセルドルフ中央駅でリュックサックからお財布を盗まれました。
デュッセルドルフ中央駅でのスリ被害体験談は「デュッセルドルフでスリにあった!実体験による犯行手口・被害直後にやるべきこと・反省点・今後の対策を徹底分析」で詳しく書いています。
もう、何持てばいいのやら。。。
という感じですが(;・∀・)
やっぱりこれがベストかなと思っています。
- スキミング防止
- 完全防水加工
- 高品質ファスナー
- インナーポケットや仕切りがあり、収納力が高い
- 大きめのスマホも収納可
- 内側にマジックテープ式のシークレットポケットがある
- 薄型で服の中に隠しても不自然さがない
- 蒸れにくいメッシュ素材のため夏利用も可
リュックサックよりはショルダーバッグの方がまだ背後に荷物がこないという点で安全だと思うので、今後はこのセキュリティポーチ+ショルダーバッグで旅行を乗り切ろうと思っています。
使い心地はまた後日別記事で紹介しますね!
ヴェネチアでスリに遭って以来、イタリアにトラウマができたのはもちろん、旅行中に服装を気を付けないといけないレベルのお店に行くことにも若干ためらいを感じるようになりました。
これはとても勿体ないことだと思います。
これから海外旅行を予定している方は、十分気を付けて海外旅行を楽しんでください。
デュッセルドルフ中央駅でスリ被害に遭ったときの状況はこちらの記事で詳しく分析しています。
今回のヴェネチアでのスリ被害とは、持っていた鞄や盗まれたときの状況が異なります。
こちらの記事も読んで、こんな犯行手口もあるんだということを知っていただけたら嬉しいです!
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