海外に住んでいると、「こんな人は海外生活に向いている」「こんな人は海外生活に向いていない」という話題にも少し興味がでてきます。
しかし、私はこれまで「海外生活に向いている人の特徴」を見るたびに
という疑問を感じていました。
そこで分かったのは、「海外生活に向いている人=海外駐在妻に向いている人」ではないということです。
海外駐在妻は確かに海外生活を送っているのですが、
- 留学生
- 国際結婚して海外に住んでいる人
- 海外就職して海外で働いている人
とは状況が異なりすぎて、「海外生活」というよりは「海外駐在妻生活」と考える必要があります。
そこで、私が思う以下の3つのことについて紹介したいと思います。
- 海外生活に向いている=駐在妻に向いているではない理由
- 海外駐在妻に向いている人
- 海外駐在妻に向いていない人
もくじ
海外生活に向いている=駐在妻に向いているではない
「海外 向いている」というキーワードで検索すると、大体以下のような特徴がずらりと並んだ記事がたくさんでてきます。
【一般的に海外生活に向いているといわれる人】
- 自分の人生は自分で決めたい
- チャレンジ精神がある
- 他人に依存しない(自立している)
- 他人に無関心
- 群れを嫌う、一人行動が好き
- 我慢強い
自分の人生は自分で決めたい
もちろん自分の人生は自分で決めたいです。
高校までは親の敷いたレールに従って生きてきたみたいなところがありますが、大学からは基本的に自分の意思で何をやるかを決めてきています。
ただし、駐在妻としての海外生活は私が望んだものではありません。
「家族が一緒にいること」は望みましたが、駐在妻としての海外生活は夫の会社、夫自身が決めたことです。
そのため、自分の人生は自分で決めたいという人ほど「今の生活は私は望んでない!」となってしまう可能性が高いです。
チャレンジ精神がある
私はかなり保守的なタイプですが、チャレンジ精神はそこそこあると思っています。
大学4年時にふと思い立って留学したり、一般的な就活は一切せずに大学院へ進み、国家資格を取得し、駐在妻生活の中でブログを書いている。個人的にはチャレンジしている方ではないかなと思います。
しかし、私にとって駐在妻としての海外生活はチャレンジでもなんでもありません。むしろ日本でのチャレンジの機会を奪うものと感じてしまいます。
他人に依存しない(自立している)、無関心
小さい頃から「自立しなさい」と言われて育ち、自立したくて国家資格も取ったので他人に依存は一切していませんし、他人にあまり興味もありません。
しかし、駐在妻としての海外生活は基本的には「夫の会社や夫」に依存する生活になります。
いくら依存したくないと思っても、会社の規則やビザの問題、夫の意見、語学の問題があり、駐在妻がまとまった収入を安定して得ることは難しいのでどうしても金銭的に依存せざるを得ない状況です。
そのため、自立している人こそ駐在妻としての海外生活は「苦痛」と感じてしまいます。
群れを嫌う、一人が好き
私は日本にいた頃から集団行動は苦手で、人間関係も広く浅くというよりは深く狭くというタイプです。
友達と遊ぶことはもちろん好きですが、一人で行動するのも好きです。しかし、海外生活が楽しいと感じたことはありません。
一人で行きたい場所が海外にないんですよね。
海外では、治安面から安心して外出できないとかもありますし。。
仲良しの駐在妻友達は必要ですが、例えば”夫の会社が同じだから””子供の学校が同じだから”という理由だけで当たり障りのない関係を築いていかなければいけないとなると、結構なストレスがかかってきます。
日本にもママ友の人間関係とかはありますが、駐在家庭の子供が通う日本人学校はコミュニティの広さが全然違いますよね。
そのため、夫の会社や子供の有無によっては「群れるのが嫌・一人が好きな人」ほど海外駐在妻生活は苦痛に感じてしまうことがあります。
我慢強い
自分が我慢強い方なのかは分からないですが、個人的に忍耐力はあると思っています。
忍耐力はあっても、駐在妻としての海外生活は「もう無理!!!」となることがしょっちゅうです。
自分の意思で海外生活をするにあたって必要な「我慢強さ」と、駐在妻として海外生活をするにあたって必要な「我慢強さ」はレベルが違うということです。
海外駐在妻に向いている人
一般的に海外生活に向いているといわれる特徴に結構当てはまっているものの海外生活に向かない私ですが、
「では、海外駐在妻に向いている人はどんな人なのか?」
考えてみたいと思います。
【海外駐在妻に向いている人】
- 自然と共存できる
- 田舎生活に対応できる
- 語学学習意欲がある
- 好奇心旺盛
- 趣味が多い
- 人とのコミュニケーションが好き
- 「家族のため」を生き甲斐にできる
これらの特徴についてもっと詳しくはこちらの記事をどうぞ。
海外駐在妻に向いていない人
海外駐在妻に向いていない人の特徴も簡単に挙げてみます。
【海外駐在妻に向いていない人】
- キレイ好きな人
- 几帳面な人
- 真面目な人
- 自立している人
- 日本でやりたいことが明確にある人
- 仕事が生き甲斐の人
海外といっても様々な国があるので、一概には言えないのですが・・・
個人的に思うのは、
- 日本よりキレイ(清潔)な国はありません
- 日本より安全な国はありません
- 日本より便利な国はありません
- 日本より真面目な国はありません
- 日本より約束を守り、時間に正確な国はありません
- 日本より他人の気持ちを考える国はありません
ということです。
もちろん「日本」「日本人」といっても色々な人がいるので当てはまらない人はいますが、2年間ドイツで生活し、ヨーロッパ各国を旅行した私の感想はこんな感じです。
そのため、真面目な人(かつ相手にも真面目を求める人)、キレイ好きな人(潔癖ではありません)、几帳面な人はそもそも海外生活が苦痛に感じてしまう可能性が高いです。
そして「自立している人」「日本でやりたいことが明確にある人」「仕事が生き甲斐の人」にとっては海外駐在妻生活はほぼプラスになりません。
もちろん海外生活をしたという経験を積むことはできますが、海外生活の経験が必ずしもプラスになるかというと、その人の目指す生き方によりますよね。
日本でやりたいことが決まっている人にとっては、海外生活経験は”経験する必要のない経験”である可能性も十分にあり得ます。
おわりに
これまで「一般的に海外生活に向いているといわれる人」「海外駐在妻生活に向いている人」「海外駐在妻生活に向いていない人」を紹介してきました。
こんな人が海外駐在妻に向いている・向いていないと分かったところで、家族と一緒にいることを優先する場合は海外駐在妻になるしか選択肢がないのが現実です。
しかし、「自分は海外駐在妻に向いていない」と頭で理解することは、一定のストレス軽減に役立ちます。
実際、海外生活を楽しんでいる人や海外駐在妻を楽しんでいる人を見ると「自分がおかしいのかな?我慢が足りないのかな?」と感じてしまいがちです。
私も駐在妻生活をはじめた当初は「もっと頑張って楽しまなきゃ」と思っていました。
しかし、あるとき仲のいい友達に「海外生活無理。ドイツ無理。」と愚痴っていたときに
と言われて、その瞬間にとても心が軽くなったのを感じました。
こんな感じで「海外生活が辛いのは当たり前」「向いていないだけで私は何も悪くない」「文句言いながらでも夫の赴任期間乗り越えればそれでいいよね」と思えれば、ストレスを減らすことができます。
海外駐在妻生活に向いていない人、楽しめない人が無理に頑張ろうとすると、心や体が壊れてしまう可能性もあります。
最近ちょっと心が疲れてる気がするな・・・と感じる方はこちらの記事もどうぞ。