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ドイツでの生活はたった1か月でこう変わった【新型コロナ】|2020年3月の記録

デュッセルドルフの風景



 

1月に中国で新型コロナウイルスの感染が拡大しているというニュースを目にしてから2か月。

2020年3月の1か月の間で

  • 学校の休校措置
  • 夫の在宅勤務
  • 国境管理
  • EU域外からの入域制限
  • 外出制限

と、これまでの人生で経験したことのないことを一度に経験することになりました。

 

そこで、個人的な記録として2020年3月のドイツ生活の1か月の変化を残しておきたいと思います。

 

【ドイツ】2020年3月の感染者数推移

 

※感染者数は「Coronavirus: Echtzeit-Karte zeigt Zahl der Infektionen in Deutschland, Europa und weltweit」を参考にしています。

日にち 感染者数(前日比) 3月16日 7274人(+1459人)
3月1日 119人(+51人) 3月17日 9362人(+2088人)
3月2日 152人(+33人) 3月18日 12329人(+2967人)
3月3日 190人(+38人) 3月19日 15322人(+2993人)
3月4日 264人(+74人) 3月20日 19850人(+4528人)
3月5日 402人(+138人) 3月21日 22366人(+2516人)
3月6日 641人(+239人) 3月22日 24875人(+2509人)
3月7日 797人(+156人) 3月23日 29056人(+4181人)
3月8日 905人(+108人) 3月24日 32991人(+3935人)
3月9日 1141人(+236人) 3月25日 37323人(+4332人)
3月10日 1567人(+426人) 3月26日 43211人(+5888人)
3月11日 1968人(+401人) 3月27日 49039人(+5828人)
3月12日 2747人(+779人) 3月28日 54268人(+5229人)
3月13日 3677人(+930人) 3月29日 58655人(+4387人)
3月14日 4587人(+910人) 3月30日 66125人(+7470人)
3月15日 5815人(+1228人) 3月31日 70985人(+4860人)

 

対岸の火事から少しずつコロナウイルスが身近に

 

3月1日、ドイツ全体のコロナウイルス感染者数はまだ119人とそこまで深刻ではありませんでした。

ただ、一部の商品の品薄状態は日本より酷い状態になっていることもありました。

2月末から消毒液やパスタなどの保存食の品薄状態は目立っていたが、3月頭くらいには缶詰・パン・シリアル・冷凍食品なども一時期品薄状態に。

 

 

また、ドイツはまだまだ”深刻”な状況ではなかったのですが、3月4日にイタリアが6か月間に渡る緊急事態宣言を出したことで、対岸の火事から「ヨーロッパも危ないかも?」とコロナウイルスが少し近づいてきたような気持ちを持つようになりました。

 

ドイツで感染者1000超、初めての死者が出る

 

ドイツは感染者1000人を超えても死者数0をキープしていましたが、3月10日頃にいよいよドイツでも新型コロナによる死亡者が出てしまいました。

死者が出たので今までよりはコロナウイルスを警戒するようになりましたが、それでも他の国よりは感染者数に対する死亡者の比率がかなり低かったので(今も低いですが)「コロナウイルスは私たちの生活と隣り合わせ」という意識はこの頃はまだ持てていませんでした

ただ、私はTwitterで海外在住者、特にヨーロッパ在住者を多くフォローしているのでこの頃から私のTwitterのタイムラインはほぼ新型コロナ関連の話題で埋め尽くされ、自分の投稿もコロナ関連、夫との会話もほとんどがコロナ関連のことになっていいきました。

 

感染者2000人超でそろそろ深刻なドイツ、でも一般市民はまだ他人事?

 

ドイツ国内の感染者数は3月12日に2000人を超え、いよいよ深刻になるか?と思たのですが・・・

一般市民の危機感はそこまで高くなく、まだ他人事というのは否めませんでした。

 

夫は普段あまり会社の同僚と飲みにはいかないのですが、この日はサッカーの試合があるということで同僚数人とサッカーパブにサッカー観戦へ。

 

 

ドイツ人に限らず、もちろん夫も私もこの時点では「飛行機が飛ぶなら旅行行きたいよね~(飛行機もホテルも色んなチケットも全部予約済で支払済だし)」と思っていました。

 

ロックダウンに向けた段階的な行動制限開始

 

他人事から一気に身近に感じたのは夫の会社が原則在宅勤務になった3月13日頃からです。

 

3月13日、朝いつもどおり出社していった夫から昼前くらいに

「今いきなり社内メールが来て、今すぐ全員自宅に帰れとのこと。そして今日から期限不明で社員全員、原則在宅勤務になった。」

と電話がありました。

帰ってきた夫に話を聞くと、会社が入っている同じビル内でコロナウイルスの感染者が出てしまったとのこと。

濃厚接触の心配はなかったのですが、それでも同じビル内で感染者が出たということは、コロナウイルスが身近に迫ってきているということを思い知るには十分な出来事でした。

そしてその後すぐ、3月14日~3月22日までの1週間で段階的にロックダウンへ向けた行動制限措置が行われていきました。

 

段階的な行動制限措置の流れは以下のとおりです。

  • 3月14日 幼稚園・学校の閉鎖
  • 3月16日 隣国5か国との国境(陸路)管理、社会生活上の接触制限措置
  • 3月17日 EU及びシェンゲン域外からのすべての不要不急の渡航(入国)禁止
  • 3月18日 国境管理を隣国7か国に拡大(空路・海路も管理)
  • 3月22日 行動制限措置

 

3月16日から開始された隣国5か国との国境管理によって、これまで自由に行き来できていた隣国へ気軽に行くことができなくなりました。

また、3月16日に「社会生活上の接触制限措置」としてイベント禁止・施設閉鎖などが発表され、私が住むデュッセルドルフのレストランは午後15:00までの営業になりました。

 

ちょうどこのあたりで久々に友達とランチに行ったのですが、店内はほぼ空っぽ。

いつも賑わっている旧市街もほぼ人影はなくものものしい雰囲気が伝わってきました。

ニュースやSNSでの話題がコロナ、コロナ、コロナとコロナだらけなので、もちろん友達との話題もコロナ関係が多く・・・

イタリアやフランスではかなり厳しい行動制限がされてるし、私たちもそろそろ会えなくなっちゃうかな?

などど話していました。

なので、予想はしていました。予想はしていたのですが、この週の週末に月曜日からの行動制限措置が発表され、この日のランチが(コロナ収束までの)最後の友達とのランチになるとは本気では信じていませんでした・・・

 

3月17日に欧州委員会の”EUへの入域制限に関する提案”を受けてEU域外からドイツへの入国が制限され、この頃から一部の商品についてはまったく手に入らない状態に。

私の家の近所のスーパーで手に入らなくなったものは消毒グッズ、トイレットペーパー、キッチンペーパー、ハンドソープなど。

ちなみに、食料品は小麦粉や豚ひき肉がまったく手に入らなくなりました。

合いびき肉や牛ひき肉はあるのですが、なぜか豚ひき肉がまったく手に入らず・・・ドイツ人は豚肉が好きなのかな?

 

3月14日頃から毎日のように新型コロナウイルス対策措置が発表され、内容が追加され、規制がどんどん厳しくなり、更には連邦制をとっているドイツでは各州で細かい対応が異なるので、この頃はもう正確なリアルタイムの情報を追うのは困難な状況でした。

 

3月22日、ロックダウン(行動制限)

 

3月22日にメルケル・ドイツ首相は新型コロナウイルスの更なる拡散を防止するために、連邦政府と各州政府の間で合意した新たなガイドラインを発表しました。

これにより、飲食店は全店閉鎖(配達サービスやテイクアウトは可能)、(家族以外での)3人以上での外出禁止など、外出禁止前の一番厳しい外出制限がされることになりました。

(”一番厳しい”と書いたのは、個人的に今の外出制限の後より厳しい制限を課す=外出禁止になるだろうと思っているためです)

 

ドイツがロックダウンされて以降、外出するのは週に1~2回スーパーとドラッグストアに行くときだけになりました。

また、なるべく人が少ない時間に行きたいので開店直後や朝早い時間帯を狙って行っていいます。

 

ロックダウン直後くらいからスーパーやドラッグストアで入場制限が行われているため、タイミングが悪いと10分20分ほど並ばないといけません。

一度トイレットペーパーがほしくてドラッグストアの開店時間目掛けて行ったところ、開店10分前から既に人が並んでいて、開店時間までに30~40人の長蛇の列が。

5番目くらいに並んでいたので開店と同時に入れたが、結局トイレットペーパーは入荷されていないのか一つも売られていませんでした。

ちなみに、段階的ロックダウンの間品薄状態でなかなか手に入らないものがいくつかありましたが、4月現在トイレットペーパーとキッチンペーパー以外はそこまで問題なく手に入るようになりました。

 

 

1か月でドイツの感染者数は100人→70000人に

 

この1か月、1~2か月前までは想像もしなかったことが身の回りで起こっています。

1月に「新型コロナウイルスが中国で流行っているらしい」とニュースを見たときは、まさかその2か月後にドイツで行動制限がされて週に2回のスーパー以外ほぼ外出できなくなるなんて想像もしていませんでした。

 

3月1日に119人だったドイツの感染者は、

3月9日に1000を人超え、

その9日後の3月18日には10000人超、

その9日後の3月27日には45000人超、

そして3月31日時点で70000人超にまで爆発的に増加しました。

 

3月15日、16日に国境管理が発表されてから1週間後には外出制限で気軽に外出できなくなり、今は週1~2回スーパーとドラッグストアに行って必需品を買うだけの生活になっています。

 

新型コロナウイルスによる世界的危機を乗り越えるために

 

既に計画を立て、予約も支払いも済んでいる旅行の予定がどんどんダメになっていき、

折角できた友達とも一切会えなくなり、

気軽に日本に帰って家族や友達に会うこともできなくなりました。

家族や友達がコロナウイルスに感染したとしてもすぐに日本に帰れるかも分からず、

帰れたとしても家族や友達に会うことはできません。

 

”海外生活”自体が結構なレアケースだと思うのですが(私は海外志向ゼロなので夫と結婚していなければ海外生活とは一生無縁でした)、まさかの海外生活中に世界的危機を迎えることになるなんて。。

渡独当時は微塵も思っていませんでした。

そして、私はこの1か月で「1か月、むしろ1~2週間あれば普段の平和な日常は影も形もなくなってしまうことがある」ということを生まれて初めて知りました。

 

そんな世界的危機を迎えていますが、それでも家族や友達は今のところ健康で、私も夫も特に健康に問題なく生活できています。

コロナDV、コロナ離婚など穏やかでない単語も耳にするようになってきていますが、我が家は(今のところは)特にケンカもせず、空気が悪くなることもなく無事引きこもり生活を送っています。

このまま問題なくこの世界的危機を乗り越えたいところです。。

私が引きこもり生活を乗り越えるうえで工夫していることは別記事でまとめています。

 

 

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