ドイツに来る前、よく聞いていた「ドイツ人と日本人って似てるんでしょ?暮らしやすそうだね~」という話。
ドイツに来て1年半、現地で就職しているわけでもドイツ人の友達がいるわけでもないのであまり大きなことは言えないのですが・・・
やっぱり生活しているということはスーパーだったりドラッグストア、病院、大家さん、修理の人、レストラン、カフェ、郵便局などなど。日常的になんらかの形でドイツ人とは接しているわけです。
そして私の夫は同部署ではたった一人の日本人駐在員で基本はドイツ人と仕事をしているので、夫にも”ドイツ人はこんな感じ”というのを時々聞いたりしているのですが、個人的には「ドイツ人と日本人が似ている」と思ったことは一度もありません。
むしろ、違うところしかなさすぎて両者が相容れることはないんじゃないか・・・とすら思っています。
もちろん同じ「●●人」といっても個々で価値観は違いますし、同じ日本人でも”ちょっとこの人とは相容れないな”と感じてしまう人も中にはいます。
そのため、ドイツ人はこう!日本人はこう!と断定することはできないですが、それでもやっぱり国によって”こういう傾向がある”というのはいえると思います。
そこで、私がドイツで1年半生活して感じているドイツ人と日本人の違いを挙げてみます。
もくじ
人格でみる両者の違い
ドイツ人と日本人といっても、例えば恋愛観だったり、性格だったり、家族観だったり、仕事に対する姿勢だったりと色々比較できるポイントはあるのですが・・・
今回は「性格」「人格」に焦点を当ててドイツ人と日本人の違いを挙げてみたいと思います。
謝る日本人、謝らないドイツ人
「謝りすぎる」で有名な日本人ですが、ドイツ人は基本的に謝りません。絶対に。
どれだけ自分に非があっても、一切謝りません。
個人対個人では、これまで
- 約束の時間にこない
- オーダーを間違える
など何度もありますが、一度も謝られたことはありません。
約束の時間に来ないので担当者に電話したら「あ、忘れてた。今から向かうね」とだけ言われて電話を切られるとかドイツあるあるです。
そして、ドイツ人はまず先に言い訳が来ます。言い訳のあとに謝罪があるわけでもないので、「言い訳をひたすら並べて終わり」が正しいのですが。。
日本人は確かに謝りすぎなところもありますが、ドイツ人の”謝罪という言葉は自分の辞書にない!”という文化は日本人の私には理解できません。
キレイ好きな日本人、汚れを気にしないドイツ人
個人的には日本人といえば”キレイ好き”というイメージがあります。
自宅の汚さとかは個人に依るところがありますが、食品・その他の商品に関わらず、店内、商品の状態は大体キレイですよね。
それに比べてドイツは「形を保っていれば大丈夫」くらいのレベルです。
スーパーでは賞味期限切れのもの、腐ったものが普通に売られています。
夏はパンやケーキのショーケースに蜂やハエがむらがり、それらが止まったものを普通に売ってきます。
また、包装も適当です。
そもそも買い物袋や包装がないものが多いのですが、例えばパンやケーキを持ち帰る場合もぺらっぺらの紙袋に入れられます。
さすがにケーキの場合は薄い板を敷いてその上にのせてくれるのですが、手提げ袋のような持つ紐がないので倒れないように手で抱えて持ち帰る必要があります。
日本の包装は過剰すぎるといわれていて、たしかにその通りだと私も思いますが、ドイツの包装も決していいとは思えません。
時間に正確すぎる日本人、時間無視なドイツ人
一時帰国の際にとにかく驚いたのが、「1~2分電車が遅れたら謝罪の放送が流れる」ということです。
ドイツでは、”予定の時間”なんてあってないようなものです。
「謝る日本人、謝らないドイツ人」でも少し触れましたが、引っ越しの荷物の配達や郵便配達、修理など約束の時間までに担当者が私の家に到着したことは一度もありません。
また、ドイツ鉄道も2本に1本遅れるといわれるくらい時間通りに走ることがありません。
ちょっと遅れるならまだ許せますが、来る予定の電車がいきなりキャンセルされたり、到着の直前にいきなりホームが変わったりなどしょっちゅうです。
ケルンからアーヘンに行こうとして来るはずの電車が来ず40分待たされ、アーヘンからケルンに帰るときも乗ろうとしていた電車が急にキャンセルされ1時間待たされた経験があります。
そのため、ドイツ鉄道を利用した移動を伴うお出かけは基本予定を事前に組むことができません。
ただし、ドイツ人も時間を守ることが時々あります。
ドイツ人が時間を守るのは、”時間を守らないと自分が困ってしまうとき”です。
サービス精神旺盛な日本人、サービスという言葉を知らないドイツ人
ドイツに来て一番の衝撃だったのが、サービスのレベルが低すぎるというかもはや「サービス」ではなかったことです。
ドイツ在住歴数十年の方に聞いた話では、ドイツ人が自ら”ドイツはサービス砂漠の国だ。ドイツ以上にサービスが悪い国はみたことない”と言い切ってしまうほどだそうです。
サービスの種類は色々ありますが、まず郵便制度がめちゃくちゃです。
- 時間指定で時間どおりに届いたことが一度もない
- 自宅に一日中いたにも関わらずポストに不在票が入っている
- 一日中自宅にいたのにチャイムも鳴らず不在票もなく1階のエントランスの前に郵便物が放置される
こんなことばかりで私は郵便配達の人から対面で荷物を受け取ったことが一度もありません。
知人に話を聞くと、不在票などが入っているのはいい方で送り主が発送の際「受取り主に渡らなかった場合は破棄」と指定してしまうと、配達がそもそも面倒ということで配達をせずそのまま破棄されてしまうこともあるそうです。
いや仕事放棄じゃん・・・という感じですが。。
もし受取り主に渡らなかったときの対応を選ぶときは”送り主に返送”がよさそうです。
また、レストランやカフェも基本的にはサービスなんてありません。
オーダーしたくても店員同士でおしゃべりしてて客ガン無視なんてしょっちゅうです。
混んでいるときにオーダーしようと何度か呼んだときは、3回目くらいにキレながら「俺はこことあそことあっちの対応をしていてこれだけやることがあって忙しいんだ!見て分からないのか?」という感じで怒涛の言い訳をされました。
忙しいのは見ていてわかりますが、ただ、1回呼んで5分放置され、それを3回、トータル15分も放置するのもどうかと思いますね。。
更にドイツは手をあげて呼ぶのがダメなので視線をあわせて訴えるしかないのですが、ドイツ人は日本人の店員さんのようにきょろきょろ周りを見て気を配ってくれるわけではないので基本10分くらい頑張らないとテーブルにきてくれないという・・・
主張が弱い日本人、自己主張が激しいドイツ人
日本人はあまり強い自己主張をしない傾向がありますが、ドイツ人はかなり自己主張が激しいです。
ドイツで生活していてレストランで注文を間違えられたときが何度かあるのですが・・・
「これは頼んでない」と伝えると、大体「私はこう聞こえたからお前はこれを頼んだんだ」と言われます。
発音が悪かったのならこちらにも非がありますが、例えばコーヒーを頼んだのにドーナツのようなお菓子が出てきたこともあります。何をどう間違えたんでしょうか。。
想像ですが、きっと聞き取れなかったんでしょうね~
聞き返すのも面倒だし、きっとこの人はこれを頼んだんだろうと勝手に想像し、特に聞き返しもせずその想像したものを出してくる。だからコーヒーを頼んだのにドーナツが出てくるという不可解な出来事が起こるのかなと個人的には思っています。
また、ドイツはチップ文化が根付いていて、チップを払わないと「これチップ入ってないよ」とめちゃくちゃ主張してきます。
最近はドイツのチップ文化にも慣れましたが、渡独直後は日本のサービスレベルの感覚が抜けていなかったので「最低限のサービスすら微妙なのにチップとか何事?」と理解不能でした。
あまり交流しない日本人、誰とでも喋るドイツ人
ドイツで驚いたことの一つに、電車の座席の向きがあります。
日本は基本的に電車の座席は中心に向かって両端に椅子が並んでいますよね?
でも、ドイツの電車は基本はボックス席なんです。そのため、椅子に座る場合は見知らぬ人と向かい合って膝をくっつけあう感じになります。(実際にはくっつけませんが、くっつきそうなくらいスペースは狭い)
そして、ドイツ人は初対面でもいきなり話しかけてどちらかが降りるまで雑談していることが多いです。特に休日子連れ家族がいるときに隣に座っていた人が話しかけるというシーンをよく目にします。
コミュニケーションが好きな人は楽しめそうですが、私は基本誰にも話しかけられたくないタイプなので目が合うたびにちょっと怯えています。
集団が好きな日本人、個人が好きなドイツ人
日本人は集団での行動が好きなイメージですが、ドイツ人が集団でいるのを見かける頻度は結構少ないです。
もちろん学生同士のグループやビアホールで集団で飲んでいる男性グループなど集団行動している人もいますが、子持ちの人同士が集団で行動しているのはあまり見たことがありません。
ベビーカーを押しているお母さん集団がいるな、と思うと大体日本人の集団です。
空気を読む日本人、空気を読まないドイツ人
日本人は「空気を読めて一人前」みたいなところがありますよね。
でも、ドイツ人が空気を読んで行動するということは絶対にありえません。
例えば、スーパーで前に立っている人がいてお目当ての商品に手が届かない場合、後ろに並んでいれば日本ではすぐに察してくれてさっとスペースを空けてもらえることが多かったのですが・・・
ドイツ人は後ろにいる私に気付いて目があったとしても、絶対にどいてくれません。
こちらが「すみません。●●をとりたいのですが」というまで本当にどかないです。
これがまだ相手が買い物客で相手も商品を選んでいる、とかなら分かりますが、店員同士で商品棚の前で雑談してるだけとか普通にあるので、この人たちは商品を売る気ないのかな?と思ってしまいます。
また、日本人は公共の場や仕事中ではどんなに疲れてても機嫌が悪くても笑顔をつくることが多いと思います。
しかし、ドイツ人はそのときの気分がそのまま顔に出ます。お客さんの前だから、公共の場だから作り笑いをするということは絶対にありません。
これまで、不機嫌そうに仏頂面で仕事をするドイツ人を何人も見ています。
まとめ:ドイツ人と日本人は似ていません!
若干(というかかなり?)日本ひいきめな表現が多かったのですが・・・
だから日本人がいい、というわけではなく、また、ドイツ人の方がいい、というわけではありません。
人によって性格は違いますし、ドイツ人の方が気が合う日本人もいれば日本人の方が気が合うドイツ人もいます。
ただ、ドイツと日本を比較したときによくいわれているような「ドイツ人は真面目で勤勉で日本人と似ている」というのは真っ赤な嘘というか、全然似ているポイントなんか私は一つも見つけられていないぞというお話です。
ドイツでは
トイレットペーパーがトイレに流せる
水道水が飲める
英語が通じる
ヨーロッパで、これらがかなうところは、本当に貴重。日本と比べるとアレだけど、ヨーロッパのほかの国に比べたら・・・だから、日本と比べなければ、そこそこ満足するんじゃないでしょうか
ヨーロッパの他の国と比べればドイツはよく見える場合もあるし、著しく劣ってる部分、特にIT化やインフラもある。問題はそこではなく、日本人がイメージしてるドイツ人が実際全く当てはまらない、それくらいマスゴミが美化してドイツ人のイメージ像を作ってるのが問題。ドイツ人もクズみたいな人間もまともな人間もいる。それはドイツ社会は格差が酷いから。
自分は投稿者さんの意見に全て同意します。
共感です!他の方のコメント、確かに他のヨーロッパに比べたらずっといいのかもしれないですが、他を知らない私にとっては、当てはまりすぎて面白すぎました🥹✨とくに、謝らないドイツ人…。ほんと、「なんで言い訳ばっかりするの?」っていつも思っていたので、あ〜、他の方も同じこと思うんだ〜って思って、笑ってしまい、ドイツ人にこの記事の内容を読んでみました〜。当たっている〜って言ってました。楽しかったです。☺️✨