初掲載日:2019年3月22日
ドイツでは、クリスマス、カーニバルシーズンが終わると、次はイースター(復活祭)の季節です。
デュッセルドルフでも、2月のカーニバルシーズンが終わると街がイースターの装飾で賑やかになります。
あのシャンパントリュフで有名はHeinemann(ハイネマン)のショーウィンドウも毎年こんな感じに可愛らしく装飾されます。
そこで、今回はドイツ文化「イースター」の歴史や、イースター期間の一般的な過ごし方を紹介したいと思います。
もくじ
イースターの歴史
イースターは日本語では「復活祭」といわれています。
十字架にかけられたイエス・キリストが死後3日目に復活したことを記念するお祭りで、キリスト教においては最も重要なお祭りです。
イースターは年によって異なる移動祝祭日で、
「春分の日の後の最初の満月の日の後の最初の日曜日
と決められており、ヨーロッパではその前の金曜から次の月曜日までの4日間がイースター期間とされています。
そして州によっては聖金曜日(Karfreitag)と復活祭月曜日(Ostermontag)が祝日になるんです!
今年2020年のイースターは4月12日(日)で、デュッセルドルフでも4/10(金)と4/13(月)が祝日となり、4連休になっています。
イースターの象徴「卵」と「ウサギ」
イースターといえば、「卵」と「ウサギ」です。
デュッセルドルフでも、イースターが近づくにつれてカラフルな卵や可愛いウサギの装飾を街中あちこちで見かけるようになります。
なぜ、卵とウサギなんでしょうか?
ここからは、イースターエッグとイースターバニーがイースターの象徴となった理由を考えてみたいと思います。
イースターエッグの由来
まず、イースターエッグ(Ostereier:オスターアイアー)の起源についてはいくつかの説があります。
1つは、卵が「復活の象徴」とされていることから、イエス・キリストの復活と重ね合わせているという説です。
雛が卵の殻を割って生まれてくるというところに、キリストが「死」を乗り越えて復活したという意味を込めているものと思われます。
一方、復活祭前の46日間の断食期間が終わることを祝うためにイースターエッグの伝統が始まったという説もあります。
これはカトリックなどの西方教会で卵が「肉類」に分類され、断食期間中に食べることを禁じられたことに由来しています。
断食期間中にたまった卵を塩茹でにして、復活祭の礼拝で用いたことが起源とされています。
イースターバニーの由来
古くから、ウサギは多産であることから豊穣の象徴とされていました。
そのため、生命の復活と繁栄を祝うイースターのシンボルとして定着したといわれています。
イースターバニー(Osterhase:オスターハーゼ)はイースターエッグを運んでくるキャラクターとして親しまれています。
しかし、このイースターバニーの習慣は西方教会で広くみられる風物詩で、東方教会ではこのような習慣はあまり強く根付いていません。
中世の西方教会における教会芸術でウサギが一般的なモチーフになっていたことから、西方教会でより広まった習慣なのかもしれません。
イースターの過ごし方
ドイツのイースター4日間の一般的な過ごし方を紹介します。
聖金曜日(Karfreitag)
この日はキリストが十字架にかけられた日です。
家族で礼拝に向かい、この日から復活祭までの間、教会の鐘が鳴らなくなるといわれています。
聖土曜日(Karsamstag)
この日、ドイツの一部の地域ではイースターファイヤーが燃やされます。
悪霊を祓うという意味を持ち、薪を高く積み上げて燃やすのが一般的ですが、悪霊に見立てた人形を燃やすこともあります。
復活祭(Ostersonntag)
ドイツでは、復活祭の期間はクリスマス同様、家族と一緒に過ごす日とされています。
復活祭当日、ドイツの家庭では子供たちが家や庭に隠された卵やチョコレートを探すという習慣があります。
隠すのは親ですが、ウサギが隠したことにするんだとか。
そして夜は家族揃って家でご馳走を楽しみます。
イースターでは、クリスマスのときによく食べられるチキンではなく、羊肉やウサギ肉が食卓に並ぶのが一般的です。
聖月曜日(Ostermontag)
この日は家族で自然の中を散歩する日とされています。
祝日でどこも閉まっていることが多いので、近くの公園やライン川沿いを散歩してみるといいですね(*‘∀‘)
かくいう私たちはこの連休で旅行に行こう!という計画を立てていますが。。
この時期は、卵やウサギをモチーフにした商品やお菓子がたくさん出まわります。
イースター商品はスーパーやドラッグストアで気軽に購入できるので、お土産にもおすすめです♪
この時期にドイツを訪れる場合には、ぜひイースターの雰囲気を楽しんでください(*‘∀‘)
コメントを残す